2007年04月21日

緑泉会別会に伺う。
お能の演出や解釈が自由であることを新鮮に興味深く刺激的でした。

清経がまくらもとに現れる場面で長く間をおくところでは、
人物の心情だけでなく、ねいりばなのふつと意識の途切れるようなあのなんとも説明できない様子が感じられて、さらに悲劇的状況を切々と強めるようで、とても感じ入りました。
また正尊では、とても動的な戦いの場面を初めて見たのでおどろきましたし、
ますますお能がおもしろくなってきました。
演じる方、演奏する方によっても様変わりをするのだなーと、
歴史上の人物でありながらも今を生きる私たちの共感を重ねることを許容する、
とてもふところの深いところを残したシンプルさを、勝手に感じたり。

午後1時に開演して終演が5時という贅沢な番組でしたが、
眠くなることなく、大興奮で拝見いたしました!

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緑泉会別会
津村紀三子33回忌追善会


能   清経   中所 宜夫
狂言  魚説法  野村 萬斎

舞囃子 杜若   足立 禮子
能   正尊   津村 禮次郎

会場 国立能楽堂

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